夢で逢いましょう、か

ある朝、付き合っている彼の子どもが出てくる夢を見た。小さな男の子が二人。母親は私ではない。 彼らが遊園地らしきところで遊んでいるのを、柵越しに私は見ている。美醜に関係なく、どちらかというと、子どものカバっぽい男の子。気になって、その行動をハラハラする気持ちで見ている。可愛い。そう思ったところで目が覚めた。

あぁ、これはずっと付き合うしかないな。

まだ名残のようにドキドキしていたが、あきらめのように、そう思った。

当時、彼は結婚する気がまったくなかった。ひとりを楽しんで、たまに恋人との時間も楽しむ。早くに結婚して長いこと生活して「た」人だ。今が一番バランスいいんだろうな、という感じ。だけど、私は誰かと結婚して新しい家族を作ってみたかった。付き合いはじめて数年、私はさよならを意識しはじめていた頃だ。そんなときに見た夢は、彼が別の人とこさえた子どもですら、愛おしくてたまらないと感じている夢だった。ならば現実、彼と別れても彼が心配で愛おしいのは変わりなく思うだろう、私はそう思った。彼にこのまま付き合っていこう、私には結婚も子どももない人生かもしれないけど、ま、しょうがないな。あきらめた朝はサッパリしていたよ。

 

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